from オランダ 受験戦争とは無縁の子供たち

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子どもはのびのびが一番なんでしょうね。どこかで歪みが出ないといいのですが・・・。

夏休みに宿題のない学校、などと聞くと、子供たちが歓声をあげるでしょうか。ここオランダの小学校(4~12歳)では、夏休みどころか1年を通じて、宿題というものがありません。

 大学入試のないオランダでは、12歳で行われる全国統一テストが将来の進路をほぼ決定するのですが、かといって、塾に通ったりもしないそうです。子供たちは皆のびのび過ごし、ユニセフの「先進国における子供の幸福度」でオランダが1位の常連なのもうなずけます。

 受けた教育によって将来の職業や給与に大きな差が出る、といった点では学歴社会です。にもかかわらず、受験戦争とは無縁で自由。その根底にあるのは、子供にはそれぞれユニークな能力や適性があり、それに合った職業に就いて人生を歩むのが幸せ、という価値観。学校はその個性を伸ばす場所なのでしょう。

中高等教育も、知識の詰め込みより創造力や自主性を促す学習内容。大半のテストには計算機や参考書を持ち込めるそうで、元素の周期表や歴史の年号の暗記を苦痛に感じていた私には羨(うらや)ましい話です。半面、協調性や忍耐力など、日本の学校で学んだことは社会に出ておおいに役立っており、日本の教育システムに感謝することもたびたび。どの国の教育制度も一長一短ですね。

 

 (産経WESTより)